新春署長講演会

- 日時
- 令和5年1月25日(水)
- 場所
- ホテルアソシア豊橋
- 演題
- 「財産を守る」
- 講師
- 豊橋税務署長 佐波 秀真 氏
東三河法人会・新城法人会合同 大規模法人税務研修会

講師 名古屋国税局
調査部次長 佐合 一信 氏

講師 名古屋国税局 調査部調査審理課
課長補佐 塚元 修 氏
「ウクライナ危機:その背景と国際的影響」


ハイブリッド戦争とは?
講演ではまず、今年2月に始まったロシアによるウクライナ軍事侵攻は両国によるハイブリッド戦争となっているとし、正規軍の火力での衝突以上に影響は深刻で、世界共通の懸念材料となっていると指摘しました。そのなかウクライナに限らずロシアがこれまで行ってきたサーバー攻撃や情報戦・宣伝戦を詳しく分析してその脅威を具体的に解説し、ロシアのこうした動きは、日本にとっても現実的なものとなっているとしました。
二極化する世界と日本への影響
今後の戦局については、アメリカ、ヨーロッパを始め、中国などの諸外国の思惑が複雑に絡み合い、早期の停戦、沈静化は見通しがつかないとし、この戦争が、専制国家(中露)対自由主義国家(欧米)といった世界の二極化を推し進め、同時にインドなどのグレーゾーン国家の広がりも予想されると語りました。
対岸の火事のようにも見えるウクライナ危機は、確実に日本のこれからに大きな影を落としていくと強く訴え、講演を締めくくりました。
本会通常総会(第10回 (通算36回) )開催

挨拶する髙須博久 会長

来賓の皆さん
令和4年5月27日(金)、ホテルアソシア豊橋において鬼頭宗一豊橋税務署長、竹内正光東三河県税事務所長など多数の来賓を迎え、本会第10回通常総会(通算36回)が盛大に開催されました。始めに挨拶に立った髙須博久会長は、デジタル社会とコロナ禍における社会生活の変化に触れながら、法人会の活動も時代と社会に合わせ少しずつ変化していく必要があると語るなかで、今年度の事業の実施に向け一層の結束と協力を呼びかけました。
議事および報告事項では、監査報告、公益目的支出計画を含めすべての議案、事項が満場一致で可決、承認されました。また、東三河法人会長表彰など各種多数の表彰も行われ、総会に華が添えられました。







開式の辞を述べる 鈴木正副会長
議案を説明する 小田切昇 前専務理事
監査報告をする 伴野乙彦監事
来賓祝辞を述べる 鬼頭宗一豊橋税務署長
〃 竹内正光東三河県税事務所長
〃 中西隆一東海税理士会豊橋支部長
閉会の辞を述べる 梅田重則副会長

会長表彰を受ける皆さん

司会の宮地清和前青年部会長
「”想い”を集めて」


若い世代の”共感”を得る
講師は、愛知県連広報大使に加え、これまでに芝法人会、横浜中法人会のスペシャルサポーターとして活躍するほか税の啓発テレビ番組などにも多数出演するなど、その幅広い活動に対して東京国税局長より顕彰状が贈呈されています。
講演では、税の啓発活動に臨むにあたっての自身の心構えなどを話す中で、若い世代への呼びかけには共感が大切になるとして、”Why?なぜ?”を起点に”だから大切なんだ”に至る道筋を大事にしていると語りました。
法人会に寄せられる期待と役割
続いて、我が国の財政状況をクイズ形式で発問するなどして、これからの日本の社会のあり方について触れる中で、国民一人ひとりが当事者意識をもって負担と給付について考える必要があるのではと話しました。
また、そうした税のあり方について考える機会を提供する法人会には、大きな役割りと期待が寄せられているのでは、と話す一方、なぜか法人会の認知が広がっていないことは不思議でもあり、残念でもありますと語って税の広報活動にボランティアとして取り組む講師の志の高さが示されたようでした。
人生を楽しくする方程式 講師:ピーター・フランクル氏(数学者 大道芸人)

まずはジャグリングで会場を沸かせたピーター・フランクル氏
講演ではまず、得意の大道芸や数学クイズなどで会場を沸かせて、10か国語以上の言語を操ることができるという高いコミュニケーション力を披露しました。続いて、共産政権下の出身地ハンガリーからパリに亡命するなど変化に満ちた自身の経歴を紹介するなかで、これまで100か国を超える外国訪問で養われた視点をもとにユニークな体験的日本論を展開しました。漢字の読みにみる多様な柔軟性や主語を敢えて伏せて意思の疎通を図る国民性は他の国には見られない洗練性や優しさがあるとします。最後に、人生を楽しくするには”Big Smile(とびきりの笑顔)”と”Firm Handshake(強固な絆)”,”Good Ears(聞き上手)”の3点が大切だとしました。
「コロナ後の日本経済」 講師:須田慎一郎氏(経済ジャーナリスト)

今後の経済状況を語る須田氏

コロナが終息したら景気はどうなるのか?
講演は、“コロナが終わって景気はどうなるのか?”今、多くの経済人が抱く様々な関心事に応える展開となって、聴き応えも十分な内容となりました。
はじめに講師の須田氏は、景気の反転期はズバリ今年11月下旬以降になるとしました。根拠として、私見ながらコロナ感染も東京ではピークアウトに近づいているとしたうえで、今秋予定されている総選挙を睨んだ政治状況からして、減税も織り込んだ相当大規模な経済施策が臨時国会で打ち出される可能性が高いことをあげ、スケジュール的に最速で今秋11月下旬がひとつのターニングポイントになるとしました。
避けられない二極化
いずれにしても、今後の経済状況ではよくなっていくグループとそうでないグループ、の2極化は避けられず、これまで漫然として続けられてきたやり方は、デジタル化やリモートといった生産性の向上に結び付くやり方の前では通用しなくなると語りました。
テレビ出演の多い人気の論客の講演とあって、ときにユーモアや番組の裏話などを交え、難しい経済テーマを身近な視点で考えるヒントに溢れた90分となったようでした。